第20回進化経済学会東京大会2015
第20回進化経済学会は、東京大学・本郷キャンパスで開催いたします。
本年度のテーマは「社会・経済システムにおけるICTとネットワーク」です。
1970年に集積回路(IC)が登場して以来、情報通信技術(ICT)はムーアの法則に従って飛躍的に向上してきました。ムーアの法則とは、ICチップの性能は指数関数的に増大し18ヶ月ごとに2倍になるという経験則です。指数関数的な進化は驚異的で、コンピュータの性能は5年で十倍、15年で千倍、30年で百万倍にも向上しています。我々が日常的に利用しているパソコンは20年前のスーパーコンピュータと同程度の性能があり、携帯電話1台の性能はアポロ11号が月面に着陸した1969年当時のNASAの全処理能力をはるかに越えています。
社会・経済システムはICTを基盤としたものになりつつあり、我々が日々行っている社会・経済活動に関する多様で詳細な情報が高頻度に記録される時代になってきています。これらの膨大なデータから経済状況を高頻度・高精度に観測したり、サプライチェーンや金融ネットワークの全貌からリスクを評価したり、頑強な社会・経済システムを設計したりすることが可能になってきています。一方で、社会・経済システムの全てがそのような膨大な0と1のデジタル情報だけで捉えられるわけではありません。たとえば、心の豊かさや地縁などを数値として正確に測定することは難しいですし、暗黙知や経験知のようなものをうまく扱うことはできません。
時代は日々、指数関数的に急速に進化しています。それに合わせて、既存の学問体系や社会・経済の仕組みも進化させていく必要があります。本大会実行委員会(大会実行委員長:藤本隆宏)では、ICTとネットワークの視点から社会・経済システムを考えることをテーマとして準備を進めています。皆様のご協力をお願いいたします。
オータムコンファレンス
- 日時:2015年9月20日(日)13:00〜
- 会場:東京大学・本郷キャンパス 経済学研究科棟 第1教室
- 基調講演者
- トヨタ自動車株式会社 調達本部 調達企画・TNGA推進部 好田博昭 部長
- 東京大学大学院経済学研究科 渡辺努 教授
- 一橋大学イノベーション研究センター 西口敏宏 教授
本大会
- 日時:2016年3月26(土)、27日(日)
- 会場:東京大学・本郷キャンパス 経済学研究科棟
第20回進化経済学会東京大会実行委員会
- 大会委員長:藤本隆宏(東京大学大学院経済学研究科)
- 大会事務局長:大西立顕(東京大学大学院情報理工学系研究科)
お問い合わせ先
進化経済学会東京大会実行委員会 E-mail:jafeetokyo@gmail.com